受信部フロントエンドの設計

フロントエンドは、2SK125を使用したゲート接地回路です。
この回路の入力部の同調回路は、ノイズマッチをとるためにアンテナ回路のインピーダンスを100Ωに変換しています。ちなみに、2SK125自身のゲート接地時のインピーダンスは、70Ω~100Ω程度のようです。また、出力部の負荷インピーダンスは、700Ωとしています。
この回路のゲインは、約10dBほどで、あまり大きくありませんが、NFは、1.5 dB(カタログ値) ですので結構ローノイズのアンプです。

2段目は、3SK73を使用し、第2ゲートでAGCをかけています。
ちなみにAGCは、この段を含め全部で5段(すべて3SK73)にかけています。2メータバンドは、やたら強力な局が多いのですが、充分なゲインコントロールが出来ています。

なお、3SK73の第2ゲートのフェライトビーズFB101は、発振止めです。3SK73は、ソース抵抗なしで使用すると特に発振しやすいようです。
フェライトビーズは、3SK73の足に通して実装します。足の長さが短いので基板に実装しにくくなりますが、なんとか基板の半田面側まで足が届きます。

ミキサーは、ダイオードDBMとしています。
当初、ミキサーは、3SK73を使用して第2ゲートに局発を入力するアクティブミキサーで実験してみましたが、混変調と相互変調が強力に発生し、使い物になりませんでした。
ダイオードDBMは、変換損失がありますのでその分ゲインを補ってやる必要がありますが、Dレンジが大きいので強力な局が出現しても不具合は、発生していません。
なお、この受信部のダイオードDBMは、受信用ということで平衡不平衡変換や厳密なインピーダンスマッチングは取っていません。