コイルの巻き方

今回試作してみたサトー電気の7kボビン・コアを使用したコイルの巻き方を説明します。

使用した線材は、φ0.14 の UEW ( ウレタンエナメル線 )です。
サトー電気の7kボビンには各溝あたりφ0.14 の線が最大で8回まで巻くことができますが、溝からはみ出しそうになるので、3.5メガ用以外は各溝6回までにしています。

図 a のように1次コイルはボビンの一番下の溝から巻いていきます。
2次コイルは1次コイルが巻き終わってから、1次コイルの隣の溝に巻きます。

コイルのインダクタンスは図 b のようにコイルがコアの真ん中に来たとき、最大となります。
したがって図 a のようにボビンの一番下から巻いていくと、コアを押し込んだときにインダクタンス最大(周波数低)、コアを上に抜いていったときインダクタンス小(周波数高)となります。

UEW の被覆はハンダの熱で溶けますので、ハンダコテをしばらく押し付けておけばボビンの足にハンダ付けすることができます。
足の部分の成形品は耐熱性のプラスチックなので、少々ハンダゴテを当てていても熱で溶けてしまうことはありません。

センタータップは1次巻き線の半分の位置から出します。
また、1次コイルと2次コイルの巻き方向(右巻き、左巻き)は特に合わせる必要はありません。

FCZコイルではDBM(ダブルバランストミキサー)の使用も考慮して、1次コイルは広帯域となるようにバイファイラ巻きされていますが、DBM用のコイルの場合、フェライトビーズなどのトロイダルコアを使用するほうがより良い結果が出ますので、あえて7kボビンを使用する必要は無いでしょう。そのため、今回の試作ではバイファイラ巻きによる評価は行いませんでした。



                           図 a                                           




               図 b







 サトー電気7kボビン(クロ) に巻いた7メガ用のコイル