使用部品について
L5、L9、L10,L11以外のコイルはマイクロインダクタと呼ばれるアキシャル型(抵抗型)のコイルを使用しています。
マイクロインダクタ
L5はアミドンのトロイダルコア T37#2材(赤色)です。
L9、L10、L11はフェライトビーズFB101です。2SK241のゲートの足に挿入します。
2SK241のゲートに挿入したFB101
全ての抵抗は、1/4 W の小型カーボン皮膜抵抗(ボディー長 3.5mm)を使用してください。(パターン図の抵抗の穴は5mmピッチで作成しています。)
小型カーボン皮膜抵抗(1/4W)
U4は低ドロップ型の5V3端子レギュレータです。秋月で購入可能です。
低ドロップ 5Vレギュレータ XC6202P502TB
X5はC-MOSタイプの表面実装型25MHzクリスタル発振器です。以前、秋月で購入したもので2個100円でしたが、売り切れたようです。
現在は、同等品 (京セラ製 KC7050B25.0000C51A00 ) がマルツパーツ館で購入可能です。1個535円です。
25MHz C-MOSクリスタル発振器 VX-3F-25MHz
Q6はチップタイプのFETです。秋月で購入可能です。
チップFET 2SK1772
U5はアナログデバイセズ社のDDS IC AD9834 です。このICの購入が最もネックに成るかも知れません。私はデジキーから購入しました。
DDS IC アナログデバイセズ社 AD9834
U1、U2はフィリップス社のOSC内蔵DBM ICです。これもデジキーから購入しましたが、NE612Aでも代用できます。NE612Aはサトー電気で購入可能です。
X1~X4は、周波数4.194304MHz のHC-49USタイプの水晶振動子です。どこでも購入できると思います。必ずHC-49USタイプを使用してください。(HC-49Uや筒型のタイプは不可)
左がHC-49Uタイプ、 右がHC-49USタイプ の水晶振動子
コネクタA~Kまでは、日圧の2mmピッチのものですが、コネクタを使用せずにリード線を直付けでも構いません。
チューニング用とRIT用のボリュームは良質のものを使用してください。ガリオームが発生するようなモノを使用すると周波数飛びが生じます。
U7のPICマイコンのソフトウェアはソフトウェアのダウンロードのページから入手できます。
受信部フロントエンドのトロイダルコアによる昇圧コイル(L5)について
回路図中のL5は Paddy Fielder 40 と同じアミドンのトロイダルコア T37 #2材 を使用した昇圧コイルです。
Paddy Fielder 40 では、このコイルは同調回路として使用しましたが、本機の場合は、単に電圧ゲインを得る目的で昇圧コイルとして使用しています。
巻き方は、以下の写真をを参考にしてください。
巻き方として大切な点は、アース接続側から8ターン目にタップを出し、タップを出した後、さらに42ターン重ならないように綺麗にコア全体に巻いて行くということです。(全体で50ターンになります)
この「アース接続側から8ターン目にタップ」という事が大事ですので、間違わないように巻いてください。間違うと昇圧コイルではなくて降圧コイルになってしまいます。
L5に使用するアミドンのトロイダルコア T37#2材
Φ0.26UEWを 8ターンまで巻いたところ (コアの内側を線が通った回数を数える)
8ターン目のタップとする為に、線を大きくUターンさせる
Uターンさせた線を根元からよじる
端までよじったところ。 ここから更に残り42ターンをコアに巻いてゆく
タップから22ターン(巻き始めから30ターン)巻いたところ。あともう少し
巻き線が完了したL5。全体で50ターン (巻き始めから8ターン目でタップ)。 50ターン巻くとコア全体に線が巻かれる
巻き線の端のウレタンエナメル被覆を半田で剥がす。コテの先に半田たまりを作り、巻き線の端から半田メッキ(予備半田)するようにウレタンエナメルを焼き取る。
巻き線の端の半田メッキが完了したL5。半田メッキ(予備半田)をしておかないと基板実装時に接触不良の原因となりやすい。
なお、線材は、φ0.26のUEWを使用してください。
これより太い線材では50ターン巻けませんし、細い線材では基板に取り付けたとき、コイルが自立し難くなります。
また、巻き数の数え方は、線がコアの内側を通った回数を数えます。